『ネコ』⑦ 連れて帰ろう

2010/9/6 in DOG DIAMOND

着いた所は古い県営住宅

家の中に案内される

あたりを見回す

お世辞にも綺麗とは言えない

 

 

 

電話で対応していただいた中年の男性

障害を持ってると思われる女性

 

電動の車いすがあり足が不自由ということはわかる

手も自由には動かせない様子

耳も聞こえないのか、言葉もしゃべれない様子

 

 

正直 “こうだったらいいな” と

思い描いていた環境とは違う

 

男性の方からどのように飼うか説明を受けた

猫を譲ってほしいということも

 

 

 

他にはどんな話をしたかあまり覚えていない

 

 

うわの空だったんだね

 

 

 

心の中では連れて帰ろうと思ってたから

 

 

 

障害を持った女性が

そんな僕の落ち着かない様子をじっと見ている

何か言いたそうな表情で

涙を浮かべているように見えた

 

 

話を一通り交わした後、しばし沈黙が続いた

 

 

そんな時、女性が足元に置いてある

タッチパネル画面の機会を足の指で押し始める

器用にポンポンなんて感じではない

ゆっくりゆっくり、体を震わせながら

涙をこぼしながら

一生懸命押している

 

 

2,3分・・・。あるいはもっと長い時間だったか

パネルを全て押し終わったとき

そのキーボードがしゃべり始めた

イントネーションのない

機械的な言葉でしゃべり始めた

 

 

 

 

次回 『ネコ』⑧  人を見かけで判断するという事

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